フィリピン大統領選挙は9日に投票が行われ、9日午後8時に投票が締め切られ、開票作業が進められている。
フィリピンの選挙管理委員会(COMELEC)がリアルタイムで伝えている公開データによれば、現地10日朝8時11分の時点で94.23%の選挙区が開票報告した。それによると、故マルコス元大統領の長男で元上院議員のフェルディナンド・マルコス氏(64歳)は3058万票を獲得し、他の候補を大きく引き離しており、当選が確実な情勢となっている。
2位の現職副大統領レニ・ロブレド氏(57歳)は1,458万票を獲得している。全国の有権者数は約6,700万人である。
選挙結果は議会の承認を経て16日に正式公開される予定。確定すれば、マルコス氏は6月30日に同国の第17代大統領に就任する予定。
出所:COMELECと提携しているフィリピンオンラインサイト
フィリピンオンラインサイトとマルコス氏のSNS
マルコス氏の選挙戦の特徴としては、①一連の討論会を欠席し、他の候補との政策論争や大手メディアの取材を避ける一方、フォロワー数が636万人を超えるフェイス・ブック等のSNS(映像発信等)を巧みに使い、父親の政権初期におけるインフラ開発の実績等をアピールし、若い世代を中心に支持を集めたこと、②インフラ開発や麻薬犯罪の取締り等のドゥテルテ大統領の政策を引き継ぐ姿勢を示し、副大統領選挙に立候補したドゥテルテ大統領の娘であるサラ氏と共に選挙活動を行い、現政権の支持者を取り込んでいたことが挙げられる。40歳未満の人が人口の7割を占めているフィリピンでは、これらがマルコス氏の勝利背景となった模様である。
一方、副大統領選でドゥテルテ大統領の長女サラ氏(43歳)も3095万票を獲得し、当選が確実となっているようである。
出所:COMELECと提携しているフィリピンオンラインサイト