キャピタル アセットマネジメント株式会社

インドネシア記録的な4月の貿易黒字

情報提供資料

2022年5月31日

インドネシア中央統計局(BPS)によれば、2022年4月、同国の輸出額は273億米ドルに達し、前年同期比(同月比)47.8%増であった。石油製品と非石油製品合計の輸出伸び率は約48%と非常に高かった。一方輸入は同22.0%増の198億米ドルになり、そのうち石油・ガスの輸入は88.5%伸び、非石油・ガスは12.5%伸びた。

インドネシア記録的な4月の貿易黒字

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

2022年初4か月累計における輸出額は935億米ドルであり、前年同期比(年初4か月)38.7%増になった。最も強い伸びはニッケルとその製品で、同343.7%増であったが、総金額に最も寄与したのは鉱物性燃料等で、同78.1%増の141億米ドルに達した。同輸入額は766億米ドルであり、同28.5%伸びた。以上により、2022年初4か月累計のインドネシアの貿易金額は同33.9%増の1,700億米ドルになった。

インドネシアは2022年4月単月において76億米ドルの貿易黒字を記録した。これはインドネシアにおける記録的水準である(データが得られる2008年1月以降で最高)。2020年5月以降、同国は24か月連続で貿易黒字を記録している。輸出が伸びている理由の主なものは、商品価格の上昇とインドネシア政府による製品(ヤシ油、インドネシアが世界の供給の約60%を占める製品)の輸出制限の解除である。

インドネシア記録的な4月の貿易黒字

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

2022年初の4か月において、中国は依然としてインドネシア最大の輸出入相手先であり、総輸出額の寄与率19.5%、総輸入額の同27.3%を占めている。ASEANは、輸出額の同18.7%、輸入額の同14.9%という2番目に大きな貿易相手先であった。日本は米国に次ぐ4番目に大きな輸出相手先(同7.8%)であり、3番目に大きな輸入相手先(同7.3%)であった。

インドネシア記録的な4月の貿易黒字

出所インドネシア中央統計局(BPS)

好調な貿易額および記録的水準にある貿易黒字は、インドネシア全体の経済成長に貢献していると捉えることができる。そして、中国の「ゼロコロナ」政策とヨーロッパの政治的緊張による悪影響を和らげるための適切な政策を政府がとることに期待したい。

以上


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