キャピタル アセットマネジメント株式会社

ベトナム;EUへの直行貨物列車を運行

情報提供資料

2022年3月11日

ベトナム

ベトナム中部ダナン市より欧州への直行貨物列車

2022年3月よりベトナム中部ダナン市より欧州への直行貨物列車が本格的に運行を開始します。

ベトナム鉄道総公社によると、ベトナムは鉄道国際協力機構(OSJD;加盟国数28カ国)の公式メンバーとして欧州~アジア間の国際貨物の鉄道輸送ルートを確立して、昨年7月にはハノイから一部の貨物列車を運行しています。

ベトナムEU自由貿易協定(EVFTA)はすでに発効していますが、直通の列車輸送ルートの運行開始で、EU諸国への輸出が今後さらに拡大することが期待されています。

2022年3月から本格稼働するベトナムと欧州を結ぶ鉄道輸送ルートの中継地は、中国、カザフスタン、ポーランド、ドイツなどで、合計距離はシベリア鉄道に匹敵すると言われています。貨物列車は40フィートコンテナ23個を積み、ダナン市からハノイ市のドンアイン郡までは軌間1,000mmの狭軌鉄道で移動し、すべてのコンテナはここで軌間1,435mmの標準軌鉄道に移されます。

ベトナム~欧州までの路線図(CPVN作成)

その後、列車はベトナム・中国国境にあるドンダン国際駅まで移動して、中国鉄道の通関手続きを済ませた後、アジア~欧州間の列車に接続して目的地に到着します。

列車は、ベトナムで生産された様々な製品(ダナンからは主に家具;ハノイからは電子機器、繊維・衣料品、履物など)を欧州に向け輸送します。 欧州に到着後は、リエージュ(ベルギー)、ハンブルク(ドイツ)、メルツォ(イタリア)などの各都市に配送されます。

現在、ベトナム鉄道総公社と欧州諸国当局は、ベトナムから毎月8本の列車を輸送する計画を策定しています。 輸送日数は当面25~27日ですが、今後短縮される可能性もあります。

鉄道貨物輸送は長距離になるほど効率的になる利点があり、リーズナブルなコストと正確な鉄道ダイヤに基づく安定的な輸送手段です。経済的なメリットに加えて、鉄道輸送は海上・航空輸送など他の手段よりも環境に優しく注目を集めています。新型コロナウイルスの世界的な蔓延の影響や地域紛争のリスクで、国際海上輸送や航空輸送が滞る中、鉄道による輸送手段に対する需要は今後さらに増えることが予想されます。

写真提供:CPVN

以上


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