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[インドネシア] インフレ抑制を目指し政策金利50bp引き上げ

情報提供資料

2022年10月14日

世界の他の国々と同様、インドネシアもインフレに直面している。インドネシア中央統計局(BPS)によると、同国の2022年9月のインフレ率は前月比+1.17%に達した。これは直近の基準年 (2018年) 以来、月次で最高水準である。前年同月比でも+5.95%という高水準を示した。


2018年1月から2022年9月までの前月比インフレ率

出所:インドネシア中央統計局

支出項目別に、最も上昇したグループは輸送であり、インフレ率は前月比+8.88%だった。ロシアとウクライナの紛争により燃料価格が急騰し、輸送コストが上昇している。食品・飲料・タバコのインフレ率が前月比-0.30%(前年同月比+7.91%)となるなど月次では落ち着いた項目も多いが、燃料価格や輸送へとインフレ項目が広がってきたといえる。

支出項目別のインフレ率(2022年9月単月)

出所:インドネシア中央統計局

9月下旬の会議で、インドネシア中央銀行は政策金利(7日リバース・レポ金利)を50ベーシスポイント(bps)引き上げ、4.25%とすることを決定した。これは、インドネシア政府による補助金削減に伴い燃料価格が約30%引き上げられ(9月)、インフレ率の高まりが想定されることによる。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げを続ける中、インドネシアに限らず、アセアン域内の多くの国々ではインフレ抑制や自国通貨防衛のために利上げに動いている。

アセアン域内のインフレ率(9月の前年同月比)と直近の政策金利引き上げ

出所:CPVN編集

インドネシア中央銀行が通常よりも大幅な利上げをしたことは、今後数か月での更なる利上げを示唆していると市場では捉えられている。米国との一定の金利差を確保するまで、インドネシア中央銀行が利上げの手綱を緩めることはできないかもしれない。

以上


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