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[ベトナム]観光産業は力強く回復中

情報提供資料

2022年10月27日

ベトナム経済は力強く回復しており、観光産業はそのけん引役となっている。学校が夏季休暇となる6-8月に国内観光が大いに盛り上がり、1-9月期の国内観光客数は、コロナ禍前のピーク(8,500万人)をも上回り8,680万人に達した。過去最高となり、前年同期比では倍増以上の人数となった。外国人来訪者も徐々に回復に向かっており、ベトナム政府により年初に設定された観光客数の通年目標値(国内観光客6,000万人、外国人観光客500万人、合計6,500万人)を既に上回っている。
ベトナムでは、10月から4月にかけて外国人観光客の数がピークになるという特徴があることから、外国人観光客は10-12月期にさらに増加することが期待される。

観光客数の推移(千人)

出所:観光総局

1-9月期の観光客数を市・省別にみると、1位はホーチミン市で合計2,370万人(内、国内観光客2,160万人、外国人観光客210万人)、2位はハノイ市で合計1,387万人(内、同1,310万人、同76.6万人)、3位は中部タインホア省の1,038万人、次いでバリア・ブンタウ省の1,022万人、北部クアンニン省の917万人であった。

ベトナム観光産業は力強く回復中

出所::観光総局、各市・省の観光局クアンニン省の外国人観光客は1-7月期の数字

ベトナム観光産業は力強く回復中

ホーチミン市2階建てのオープントップバス

ここ数年、観光総局傘下の観光情報センターは、ベトナムの観光を促進するためのプロモーションを積極的に展開している。10月には、韓国の「ベトナム文化祭」でベトナム観光を紹介するプログラムを、台湾の高雄市で「ベトナム・台湾観光協力会議」を開催予定である。また、11月中旬には、ベトナムとシンガポールの「二国間観光協力会議」や、ベトナムと日本の「二国間観光協力会議」等を開催する予定である。 観光客からの収入も、1-9月期に大きく回復している。観光総局は、1-9月期の観光客からの収入が、395兆ドン(約171億ドル)に達したと推定している。

コロナ禍に見舞われる以前は、GDPに占める観光産業の比率は連続的に上昇していた。2020年1月22日に首相が承認した「2030 年までのベトナム観光開発戦略」においては、25年と30年にはこの割合がそれぞれ12-14%、15-17%まで拡大するという目標が設定されていた。同戦略では、観光産業が主要な経済のドライバーとなることが期待されており、ベトナムが外国人観光客にとって魅力的な目的地となり、競争力を有する上位30か国のグループ入りする、という目標も設定されている。
足元の観光産業の急回復は、ベトナムが引き続きその目標に向かって進んでいることを示している。

観光客からの収入(百万米ドル) ベトナム観光産業は力強く回復中

GDPに占める観光産業の比率 ベトナム観光産業は力強く回復中

出所:観光総局

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