ベトナム国家銀行は3月14日に決定第313号/QĐ-NHNNを公布し、政策金利を１%引き下げると発表した。2022年10月25日の最後の利上げから半年足らずで政策金利を調整・引き下げたことになる。決定によれば、ディスカウント金利は年4.5%から3.5%へ、銀行間オーバーナイト金利は年7.0%から6.0%に引き下げられた一方で、リファイナンス金利（貸付基準金利）は6.0%で維持された。
世界経済の見通しは依然として不確実であり、多くの国でインフレが高水準に推移しているが、ベトナム国内のインフレは抑制されている。今回の政策金利引き下げは、かかる状況下経済の困難性を和らげるべく、企業や家計への貸出金利を引き下げることを目論んでいる。
ベトナム政策金利の推移
出所：ベトナム国家銀行
また、同日に決定第314号/QĐ-NHNN号も公布し、短期貸出金利の上限を引き下げた。具体的には、輸出企業の生産販売活動や裾野産業分野などの優遇分野におけるドン建ての短期貸出金利の上限が年5.5%から5.0%に引き下げられた。これらの決定は3月15日に発効した。
これら施策は、経済成長のサポートという目標を実現するための政府による柔軟な対策の一環だと言われている。
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