キャピタル アセットマネジメント株式会社

フィリピンの2023年10月の消費者物価指数(CPI)

情報提供資料

2023年11月22日

フィリピン統計局(PSA)発表の 10月の消費者物価指数(CPI、2018=100)は前年同月比+4.9%であった。2023年に入ってからは概ね鈍化基調が続いており、中央銀行の予想レンジ(5.1~5.9%)を下回ってきた。この背景には、食品・非アルコール飲料が前月の+9.7%から10月には+7.0%へ、レストラン・宿泊サービスも前月の+7.1%から+6.3%となり、減速傾向に拍車がかかったことがある。とはいえ、2023年1~10月期のCPIは前年同期比+6.4%で、フィリピン政府の目標レンジ(2~4%)を上回る高水準であった。
食品とエネルギーを除くコアインフレ率は前月の+5.9%から+5.3%へと鈍化した。これにより、2023年1~10月期の平均コアインフレ率は前年同期比+7.0%となった。なお、2022年10月のコアインフレ率は前年同月比+5.9%であった。
価格上昇圧力をさらに軽減するために、政府はさまざまなセクターへの必要な措置および支援を講じている。例えば、農家への支援、米と野菜価格を年内にさらに減速させていくための非競争的な市場行動への対処、最も弱い立場にある家族を支援することを目的とした標的型現金給付(TCT)プログラム、農民と漁民への燃料補助金プログラムなどである。

消費者物価指数上昇率(対前年同月比;%)

フィリピンの2023年10月の消費者物価指数(CPI)

出所:フィリピン統計局(PSA)、ブルームバーグ

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