キャピタル アセットマネジメント株式会社

2023年平均インフレ率は3.25%で政府目標範囲内に収まる

情報提供資料

2024年1月17日

ベトナム統計総局(GSO)によれば、12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.58%であった。2023年通年平均の上昇率は前年比3.25%で、4.5%以内としていた政府目標を達成した。1月の同指数上昇率は4.9%とやや高水準であったが、その後6月まで緩やかな低下基調を辿った。2023年前半の平均国内ガソリン価格が前年同期比で18.27%下落したことなどがCPIの抑制要因として働いた。一方、教育(授業料)、米などの食糧、住宅・建設資材、家庭用電力の価格などが大幅上昇したことなどにより、年後半には上昇に転じた。
2023年平均インフレ率は3.25%で政府目標範囲内に収まる
2023年平均インフレ率は3.25%で政府目標範囲内に収まる

出所:ベトナム統計総局(GSO)

CPIを構成する11費目のうち、全体の34%を占める食品・外食の2023年通年価格は前年比+3.44%であった。そのうち、穀物の価格が同6.85%上昇、食品が同2.33%上昇、外食サービスが同4.79%上昇した。
前年比での上昇率が目立つ費目としては教育の7.44%、住宅・建設資材(家賃・水道光熱費を含まない)の6.58%などが挙げられる。一方、交通(同-2.49%)と郵便・通信(同-0.81%)の価格は低下した。
政府はインフレを抑制するために2023年に多くの解決策を提案してきた。
① 為替相場を安定化させ、不動産業や林業・水産業など向けの融資を支援する。
② 付加価値税(VAT)の税率を現行の10%から時限措置として8%へと引き下げる。
③ 土地使用料の免除・減免を適用する。
それらの施策により、2023年通年平均のコアインフレ率(価格変動の大きい食品とエネルギーを除外したCPIの上昇率)は前年比4.16%であった。アジア開発銀行(ADB)はベトナムがアジア諸国の中でインフレを抑制している国の1つであるとレポートしている。なお、ADBでは2024年のインフレ率を4%と予測している。

以上

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