インドネシア中央統計局(BPS)の最新報告によれば、2023年第4四半期の国内総生産(GDP)の実質成長率は前年同期比5.04%と、前四半期の同4.94%から加速した。消費増やインドネシアでの大統領選挙活動が寄与したもようである。支出別では、対家計非営利団体最終消費支出(NPISH FCE)が最も高い成長率を示した項目であり、前年同期比18.11%増となった。2番目に高かった項目は総固定資本形成(同5.02%増)であった。
出所:インドネシア中央統計局(BPS)
2023年通年のGDPの実質成長率は5.05%となり、2022年の成長率(5.31%)からは減速した。輸出急減速の影響を受けたものの、東南アジア主要国の中ではフィリピンに次いで2番目(ベトナムと同率)に高い成長率となった。
業界別では運輸・倉庫が前年同期比+13.96%と高い成長率を示し、GDP成長率に0.58ポイント寄与した。その他サービス(+10.52%)と宿泊・飲食サービス(+10.01%)がそれに次ぐ成長率であった。同国のGDPの約2割を占める製造業も+4.64%であった。支出別に捉えると、家計消費と総固定資本形成が経済成長の主な原動力であり、GDP成長率に対してそれぞれ2.55ポイントと1.38ポイント寄与した。
出所:インドネシア中央統計局(BPS)
2024年の政府による成長率目標は5.2%である。アジア開発銀行が2023年12月に発表した経済見通しにおいて、インドネシアの2024年GDP成長率は5.0%と、東南アジア主要国ではフィリピン、ベトナムに次ぐ成長率になることが予想されている。
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