キャピタル アセットマネジメント株式会社

インドネシア・2023年の貿易黒字は369.3億米ドル

情報提供資料

2024年2月29日

インドネシア中央統計局(BPS)によれば、2023年通年の輸出額は前年比-11.33%の2,588.2億米ドルであった。石油・ガスの輸出額が0.47%減、非石油・ガスが約11.96%減であった。輸出額が減少した背景として、①パーム油、石炭、ニッケルなどの主要産品の輸出が落ち込んだこと、②重要原材料に対する輸出規制(20年1月より未加工ニッケルの輸出と23年6月より未加工のボーキサイト鉱石の輸出が禁止された)、③世界経済の減速などが挙げられる。
品目別にみると、非石油・ガスのうちで輸出額の約18%を占める鉱物性燃料が-20.78%の435.72億米ドルとなり、3番目に高い減少率を示した。一方、輸出額の伸び率が目立つ品目としては宝飾品・貴金属の前年比+19.11%、タバコの同+17.41%などが挙げられる。
インドネシア・2023年の貿易黒字は369.3億米ドル
インドネシア・2023年の貿易黒字は369.3億米ドル

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

2023年通年の輸入額は前年比-6.55%の2,218.9億米ドルとなった。そのうち石油・ガスの輸入額は358.3億米ドル(前年比-11.35%)、非石油・ガスのそれは1,860.55億米ドル(同-5.57%)であった。伸び率が目立つ品目は航空機・宇宙船及び部品、穀物、鉱石・スラグ・灰であった。2023年通年の貿易黒字は前年比-32.18%の369.3億米ドルとなった。非石油・ガスが568.4億米ドルの貿易黒字だった一方で、石油・ガスが199.1億米ドルの赤字であった。
インドネシア・2023年の貿易黒字は369.3億米ドル

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

インドネシア・2023年の貿易黒字は369.3億米ドル

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

中国、米国、アジアなど主要輸出相手先との貿易が輸出入ともに減少した。ただ、EUからの輸入額だけは大幅に伸長した。その主要因は鉱石・スラグ・灰の輸入額が増加したことであった。
インドネシア経済調整省のスシウィジョノ長官によれば、同国は輸出相手先としてラテンアメリカ、アフリカ、中東、南アジアなどをターゲットにしているとのことである。さらに、包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)への加盟が模索され、2023年1月に発効した地域的な包括的経済連携協定(RCEP)の活用を図り、経済協力開発機構(OECD)などの国際機関との貿易面での協力が検討されている。

以上

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