キャピタル アセットマネジメント株式会社

ベトナム:2021年のFDI認可額+9.2%

情報提供資料

2022年1月18日

2020年、ベトナムは海外直接投資(FDI)を誘致する国で初めて世界トップ20入りを達成しました(前年の24位から19位に躍進;金額ベース)。2021 年も同国は引き続き外国投資の有望対象国とされました。計画投資省海外投資局(FIA)によると、2021年のFDI認可額は前年比+9.2%増の311億5,000 万ドル(約3兆5,800億円)でした。2021年の実行額(推定)は前年同期比-1.2%減の197億4,000万ドル(約2兆2,700億円)でした。

出所:計画投資省海外投資局(FIA)

ベトナムにおける新型コロナ第4波に関連した入国制限と社会隔離政策により、2021年のプロジェクト総数は前年比で微減でしたが、選択的な投資誘致政策が寄与しプロジェクト認可額は前年比で増加しました。2021年のFDIの内訳ですが、新規認可案件数は前年比-31.1%減の1,738件で、認可額は前年比+4.1%増の152億4,540万ドル(約1兆7,500億円)で、追加認可案件数は前年比-13.6%減の985件で、認可額は前年比+40.5%増の90億1,477万ドル(約1兆370億円)でした(その他は出資など)。

出所:FIA;写真:CPVN編集

分野別に見ると、加工・製造業が181 億ドル(約2兆815億円)でトップとなり、総投資額の58.2%を占めました。エネルギー・ライフライン関連産業(発電、送配電、水道、ガス)が2番目に続き、全体シェアの18.3%を占めました。そして、不動産業が3番目、卸売・小売業が4番目と続きました。

出所:FIA

国別認可額では、シンガポールが107億1,198万ドル(約1兆2,300億円)で最も多く、総投資額の約34.4%を占めました。2位以下は、韓国、日本、中国、香港、台湾、オランダなどの順となりました。日本は2019年、2020年と4位でしたが、2021年は中国を上回りベトナムへのFDI投資国の3位に浮上しました。なお、2021年12月20日現在、累積ベースで日本はベトナムに投資している141カ国・地域の中で2番目にランクされています(有効案件数4,765件;累積認可額640億ドル(約7兆3,600億円)。

2021年に認可された大型プロジェクト上位3案件は以下の通りです。

ベトナム政府は、コロナとの共存および経済活動の再開計画を進めています。ベトナムは徐々に経済を再開しており、2022年以降は製造業を中心にFDIが回復すると見込まれます。

以上


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