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2022年で最初のベトナム臨時国会;コロナ禍で経済社会発展策を採択

情報提供資料

2022年2月1日

1月、2022年で最初のベトナム臨時国会が開催され、コロナ禍で打撃を受けた国内経済の立て直しを図るため財政政策と金融政策などに関する決議を賛成多数で承認しました。同決議には、2022年〜2023年にかけて実施する経済対策が盛り込まれ、ブオン・ディン・フエ国会議長によるとその規模は約350兆ドン(約1.7兆円)に上ります。

2022年で最初のベトナム臨時国会;コロナ禍で経済社会発展策を採択

写真:ベトナム政府新聞

この臨時国会はオンライン方式と対面形式の両方で行われ、グエン・フー・チョン党書記長、グエン・スアン・フック国家主席、ファム・ミン・チン首相、ブオン・ディン・フエ国会議長をはじめ国会議員426名が出席し、424の賛成多数(議員総数の85%の賛成)で経済社会回復に向け財政・金融政策に関する決議を採択しました。

同決議の主要プログラムですが、2022年〜2023年にインフラ整備、企業・協同組合・個人事業体の回復支援、医療・社会保障、雇用支援などに国の予算から約176兆ドン(約8,800億円)が割り当てられます。フエ国会議長によると、約14兆ドン(約700億円)は、地域の医療システムの近代化、医療施設の予防医療能力の向上、人材の育成などに充当されます。また同決議には、付加価値税の10%から8%への引き下げも含まれます(金融・銀行・証券・保険サービス、不動産、石油精製、化学製品、情報通信、ITC、などは減税対象から除外)。

さらに、南北高速道路の東部ルート(2025年に向けて計画継続)に関する別の決議も94%の賛成多数で採択されました。全長729kmのプロジェクトで、12区間に分割して整備に着手し、投資総額は約147兆ドン(約7,350億円)と見込まれています。また、南部メコンデルタ地方カントー市を発展させる政策に関する決議も93%の賛成多数で採択されました。

2022年で最初のベトナム臨時国会;コロナ禍で経済社会発展策を採択

写真:ベトナム政府新聞

閉幕に際し演説に立ったフエ国会議長は、次のように語りました:「コロナ禍が社会全体に甚大な被害をもたらしているため、国会は社会経済の回復と発展のために多くの対策を決定しました。第1回臨時国会の成功から、貴重な教訓を学ぶことができます。すべての国会は、差し迫った社会問題に取り組むことを目的としています。国会の成功は新たな推進力と機会をもたらしています。私たちは、政治システム全体の適切な運用と人々の支援が、2022年~2025年の目標を達成するのに役立つと信じています。

なお、経済対策の実施に伴い、財政赤字が増加することを許容し、2022年〜2023年には年平均GDPの1〜1.2%相当へと財政赤字が拡大するとしています。

上記の経済回復策の寄与により、2022年〜2025年に平均6.5〜7%のGDP成長を実現することを政府目標としています。都市部での失業率を4%以下に抑えつつ、マクロ経済の安定を確保することを目指します。

以上


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