キャピタル アセットマネジメント株式会社

フィリピンの2023年4月の貿易収支

情報提供資料

2023年6月14日

フィリピン統計庁(PSA)が発表した貿易収支統計(速報値)において、4月の輸出額は前年同月比20.2%減の49億米ドルだった。輸出伸び率は2022年前半にはプラス基調であったが、2022年12月以来マイナスの状況が続いている。
輸出の内訳を見ると、総輸出額の54.5%を占める最大品目の電子製品が前年同月比17.9%減の26.7億米ドルであった。2位は、他の製造品(同5.8%減の2.8億米ドル)、3位は他の鉱物製品(同47.8%減の2.1億米ドル)であった。
一方、4月の輸入額は前年同月比17.7%減の94.3億米ドル。電子製品が同17.9%減の21.2億米ドル。鉱物燃料(同42.6%減の12.5億米ドル)と輸送用機器(同25.5%減の8.5億米ドル)がそれに続く。インフレや金利上昇などにより、商品全般に対する需要が縮小、特に輸入が萎んだ影響により、4月の貿易赤字は45.3億米ドルへと、2022年8月に記録した過去最大の60.2億米ドルや前年同月の53.2億米ドルから縮小した。
4月の相手先別輸出額の首位は中国(本土)で7.7億米ドル(同20.7%減)、輸入額の首位も中国(本土)からで22.6億米ドル(同5.9%減)であった。
1~4月の累計では、輸出額が前年同期比14.9%減の217.7億米ドル、輸入額が同6.7%減の410.5億米ドルで、貿易赤字は192.8億米ドルとなった。

輸出入伸び率(対前年同月比;%)
フィリピンの2023年4月の貿易収支

出所:フィリピン統計局(PSA)、ブルームバーグ


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