キャピタル アセットマネジメント株式会社

ベトナムの2026年上半期GDP

情報提供資料

2026年7月13日


 22026年第2四半期の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比8.39%と推計された。経済分野別では、農林水産業が同4.06%増、工業・建設業が同10.51%増、サービス業が7.87%増となった。

ベトナムの2026年上半期GDP


 2026年上半期のGDP成長率は前年同期比8.18%となった。GDPの構成をみると、農林水産業が10.6%、工業・建設業が37.7%、サービス業が43.5%を占めた。成長率が同9.81%となった工業・建設業の成長への寄与率は47.2%、サービス業の寄与率は47.1%となり、2分野が成長をけん引した。需要(支出)側では、最終消費が前年同期比で8.15%増、総資本形成が同15.20%増、輸出が同21.0%増と成長に貢献した。輸入は同33.4%増であった。

 34省市の中で、7つの省市が上半期に2桁成長を達成した。高い成長率を記録したのはハイフォン市12. 42%、ニンビン省12.04%、ハティン省12.02%など(いずれも北部から中部にかけての海岸沿い)。中国との国境に接するクアンニン省も高成長を示した。

 一方、同国の二大経済圏の成長率は、ホーチミン市が8.47%(成長への寄与率23.3%)、ハノイ市が7.87%(同12.4%)にとどまり、下半期にベトナム全土で高成長を達成するために重要な課題となっている。

ベトナムの2026年上半期GDP

(図表データの出所)統計局(NSO)、政府メディア

 政府は2026年6月27日付け決議第168/NQ-CPにおいて、年間10%以上の成長シナリオを達成するため、2026年下半期のGDP成長率の目標を11.9%に引き上げた。これは上半期実績の1.5倍近くに相当する。分野別では、鉱工業・建設業14.3%、サービス業12.0%、農林水産業4.3%程度の成長が目標とされているが、挑戦的な水準といえる。この目標を達成するために以下が示された。

  ■ 特に高い成長目標が設定された個別業種は、建設業(17.6%)、宿泊・飲食業(17.3%)、電力(16.9%)、銀行・金融・保険業(14.0%)である。地域別では、ハノイ市11.0%、ホーチミン市10.2%が下半期目標として掲げられた。さらに、ハイフォン市(13.0%)、クアンニン省(13.0%)、バクニン省(12.5%)には引き続き経済成長を牽引する役割が期待されている。

  ■ 主な政策
   • 公共投資:2026年度公共投資予算の実行率100%達成を目指し、週次・月次・四半期ごとの詳細な執行計画を策定するとともに、各機関長の責任を明確化。
   • 財政政策:ガソリン・航空燃料税の柔軟な調整、付加価値税(VAT)、法人所得税、個人所得税および土地賃借料の納付期限延長など、財政支援を重点的に実施。
   • 金融政策:ベトナム国家銀行(中央銀行)は金利の安定とインフレ抑制を維持しつつ、生産・事業活動および重点プロジェクトへの融資を拡大するとともに、外国為替市場を厳格に管理。
   • 制度改革・新たな資本誘致:海外からの直接投資(FDI)に係る経済行動計画の整備、証券法改正、国際金融センターの整備を進め、海外からの投資資金誘致を強化。
   • 消費喚起:公共投資の配分強化策に加え、消費需要を喚起するための施策を導入。商工省は、ベトナム小売市場の発展戦略を実施するための行動計画を発表。
  世界銀行は1人当たり国民総所得(GNI)に基づき、各国の所得区分を7月1日に更新した。ベトナムは2025年のGNIが4,970米ドルに達し、フィリピン、ヨルダン、ミクロネシア連邦、スリランカとともに「上位中所得国(Upper-middle-income、GNIのレンジ4,636~14,375米ドル)」へ格上げされた。このことは消費刺激を後押しする要因の一つになると期待される。

ベトナムの2026年上半期GDP

(出所)世界銀行(WB)

 2026年下半期に11.9% のGDP成長率を達成するには、政府の抜本的な取り組みと、各産業の高成長が不可欠である。11.9%の目標成長率が達しなかったとしても、政府と民間部門による成長に向けた取り組みを背景に、ベトナムの持続的高成長が期待される。

免責事項

当資料は、情報提供を目的として、キャピタル アセットマネジメント株式会社(CAM)が作成したもので、投資信託や個別銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。また、CAMが運営する投資信託に当銘柄を組み入れることを示唆・保証するものではありません。当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

ファンド情報