2025年には、ベトナム港湾におけるコンテナ取扱量は前年比15%増の3,436万TEU(2016年の2.6倍強、2019年の1.8倍弱)に達したと推定されている(右図参照)。過去10年で同国のコンテナ取扱量は年平均伸び率10%強を維持できている。今後もそれに近い伸び率を維持する見込みであり、その要因は以下に挙げられる。
• 輸出入額の好調な伸び:ベトナムは、輸出入高が継続的に成長している新たなグローバル製造拠点の一つとなっている。欧州連合(EU)・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)、包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)などの自由貿易協定(FTA)が輸出拡大をもたらしている。
• 海外からの直接投資(FDI)および中国プラスワンの波:FDIの誘致対策の効果と多国籍企業による中国からベトナムへの工場移転は、原材料の輸入量および完成品の輸出量を増加させている。
• 輸送インフラにおける戦略的なブレークスルー:政府と民間セクターは、海上航路や高速道路、そして特殊港湾ハブである北部ハイフォン港の一部であるラック・フエン港や、南部ホーチミン市(旧バリア・ブンタウ省)のカイメップ港・ティヴァイ港(ホーチミン市港の一部)などの深水港群に多額の投資を実施している。
• 国際海上航路に位置するため、国際船舶に対応できる深水港の建設や積み替え拠点の開発が容易である。
2025年には、ベトナム港湾におけるコンテナ取扱量は前年比15%増の3,436万TEU(2016年の2.6倍強、2019年の1.8倍弱)に達したと推定されている(右図参照)。過去10年で同国のコンテナ取扱量は年平均伸び率10%強を維持できている。今後もそれに近い伸び率を維持する見込みであり、その要因は以下に挙げられる。
6月初旬に発表された世界銀行とS&Pグローバルが共同でまとめる港湾の効率性評価指標を示す世界「コンテナポートパフォーマンスインデックス(CPPI)2025」には、ベトナムからハイフォン港(世界13位)とホーチミン市港に属するカイメップ港(11位)の2港がアジア地域の他の多くの主要港を凌駕し、世界のトップ20にランクインしている。特に、ハイフォン港は2020年から2025年の期間において、世界で最も運営効率が向上した港の一つとされた。CPPI 2025によると、同港のスコアは2020年の70ポイントから2025年には122ポイントに上昇し、わずか5年間で52ポイントもの改善を達成した。この躍進は同国の港湾インフラの近代化、運営プロセスの近代化、デジタル技術の活用促進、物流ネットワークの強化に注力してきたこと、ベトナムがアジアにおける重要な拠点としての地位を確立し続ける中で、北部港湾群が地域および世界のサプライチェーンにおいて、ますます重要な役割を担っていることを明確に示している。
物流インフラ整備、輸出入促進、生産拡大、そしてFDI誘致といった戦略に加え、23港に集約した港湾システムの合理化は、インフラ投資の分散化を防ぎ、大規模な深水港の開発に資源を集中させ、物流チェーンを最適化することで、ベトナム港湾の優位性を高め、製造・輸出拠点としてのベトナムの競争力のさらなる強化につながると期待される。