2022年8月15日
フィリピン統計庁(PSA)が9日発表した2022年第2四半期(4-6月期)の実質GDP成長率(速報値)は前年同期比+7.4%だった。この成長は卸売・小売業・自動車およびオートバイの修理+9.7%、建設業+19.0%、輸送・倉庫業+27.1%等に後押しされている。
出所:PSA
セクターでみれば、農林水産業、製造業等産業、サービスはそれぞれ+0.2%、+6.3%、+9.1%とプラス成長した。需要をみれば、高い伸び率となった部門もある。例えば、家計の最終消費支出が+8.6%、政府の最終消費支出が+11.1%、総資本形成は+20.5%と記録的に伸びた。商品・サービスの輸出と輸入もそれぞれ+4.3%、+13.6%と成長した。
出所:PSA、IMF
ベンジャミン・ディオクノ財務長官は、フィリピン政府傘下のフィリピン通信社によるインタビューにて「フィリピン経済は2022年通年で+6.5%~+7.5%成長する」と述べている。この通年目標数値は5月末にフィリピン開発予算調整委員会(DBCC)が承認した目標+7%~+8%よりは保守的なものである。この保守的な予測はロシア・ウクライナの紛争、中国経済の減速、米国の金融政策正常化などの外部リスクの高まりを考慮したことによる。なお、IMFでは中期的には同国の経済が力強い回復を維持し、2023年~2025年期の実質GDP成長率が+6.3%〜+6.5%になると予測している。
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