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[インドネシア]2022年の貿易黒字は544.6億米ドルと記録的水準

情報提供資料

2023年2月24日

インドネシア中央統計局(BPS)によれば、2022年通年の輸出額は前年同期比+26.1%の2,919.8億米ドルに達した。石油製品が約+30.8%、非石油・ガスが約+25.8%の伸び率だった。高い伸び率の背景として、①石炭・天然ガス・ニッケルといった、インドネシアの主要輸出品目の価格が上昇したこと、②新型コロナ禍からの世界経済の回復に伴って、海外からの同国生産品目への需要が強力に回復したこと、などが挙げられる。

品目別にみると、ニッケルとその製品が前年比+365.4%の59.8億米ドルと、品目別伸び率で最高となった。電気自動車向けのバッテリー需要が伸びていることが要因である。鉱物燃料の輸出額は前年比+67.5%の549.8億米ドルであり、全輸出額の約20%を占めた。

一方、2022通年の輸入額は前年比+21.1%の2,375.2億米ドルとなった。そのうち石油・ガスの輸入額は404.2億米ドル(前年比+58.3%)、非石油・ガスは1,971.1億米ドル(同+15.5%)であった。品目別では、自動車とその部品が前年比+41.7%の95億米ドルという高い伸び率を示しており、最大の構成比率(5.6%)となった。プラスチックと関連部品は、前年比+9.2%の111.2億米ドルであった。

2022年通年の輸出入額(単位:十億米ドル)

インドネシア 2022年の貿易黒字は544.6億米ドルと記録的水準

出所:インドネシアの投資調整庁(BKPM)

2022年の貿易黒字は544.6億米ドルと記録的水準
2022年の貿易黒字は544.6億米ドルと記録的水準

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

2022通年の貿易黒字は前年比+53.7%の544.6億米ドルを記録した。特に、非石油・ガスの黒字拡大が顕著だった。
主要輸出相手先としては、中国の1位(635.5億米ドル)に次いで、アセアン、米国、インド、日本、欧州連合の順となっている。輸入先としては、中国が圧倒的な1位となり、アセアン、日本、欧州連合の順となっている。
インドネシア政府は2023年の輸出伸び率を+12.8%、輸入伸び率を+14.9%と予想している。同国が2023年にアセアンの議長国に就いたという好機を活用して、アセアン域内での貿易の進展に優先的に注力していく方針である。

以上


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