キャピタル アセットマネジメント株式会社

[ベトナム]観光を基幹産業へと発展させるのがベトナム政府方針

情報提供資料

2023年4月4日

ベトナム統計総局(GSO)によれば、2023年第1四半期のベトナムへの外国人観光客数は、270万人以上と推定される。2022年3月15日からの観光の本格的再開後、同年の外国人観光客数は政府による目標水準(500万人)の70%強である366万人にとどまったとGSOから報告されているが、2023年に入ってからは回復が加速している。
ベトナム観光を基幹産業へと発展させるのがベトナム政府方針

2023年の全国観光オンライン会議でのファム・ミン・チン首相。会議のテーマは「回復の加速 - 開発の加速」。

文化体育観光部のグエン・ヴァン・ハン大臣は2023年3月15日の全国観光オンライン会議において、2023年に800万人の外国人観光客を含む1.1億人(大部分は国内観光客)の観光客を迎えるという目標(ベトナムの観光産業を管理・代表する文化体育観光部が設定したもの)について表明した。
中国政府の発表によると、2023年3月15日以降、中国の旅行会社はベトナムへの団体旅行の催行を再開することが可能となった。中国からの観光客は2019年にはベトナムへの外国人観光客総数の3分の1を占めた。多くの地域や旅行会社はこの潜在的な観光客の流入を歓迎する準備を整えている。
観光を基幹産業へと発展させるのがベトナム政府方針

3月15日以降、中国の旅行会社はベトナムへの団体旅行の催行を再開        3月15日午後、フーギ国際国境ゲート(ランソン)にて、ベトナムは再開以来最初となる中国人観光客団体を歓迎

全国観光オンライン会議では、「観光競争力においてベトナムが世界の上位 30 か国にランクインする」という目標をベトナム政府が表明した。観光をベトナムの基幹産業へと発展させるために、政府は次のような施策や方針を打ち出した。
(1) 2030年までのベトナム観光産業のマーケティング戦略を承認し、観光産業を発展させるための目標、方向、タスクを設定していく。
(2) 観光開発のための投資を増やし、リソースを動員し続けていく。 観光商品・サービスの品質と提供能力を向上させていく。
(3) デジタル・トランスフォーメーションを加速させ、ベトナムにおいてスマートな観光エコシステムを形成、発展させる。 観光産業を担う人材を育成する。
(4) ビザが免除される国の数を増やし、ビザの電子化(電子ビザ)を推進、ビザ免除・電子ビザともに滞在可能期間を延ばし(ビザ免除の場合45日、電子ビザの場合90日への延長が企図されている)、他国との直行便ルートを増やす。
(5) 外国との接続性を促進し、潜在的な需要を引き付けるために、特に大規模な観光企業との国際協力を強化する。

世界経済フォーラム(WEF)によるレポート(2022年5月)では、2021年のベトナムの観光開発能力指数は2019年と比べて8ランク上昇し、117か国中の52位となっている。ベトナムはランク上昇トップ3か国の1つである。

写真の出所:政府電子新聞(https://en.baochinhphu.vn/)

以上


免責事項

当資料は、情報提供を目的として、キャピタル アセットマネジメント株式会社(CAM)が作成したもので、投資信託や個別銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。また、CAMが運営する投資信託に当銘柄を組み入れることを示唆・保証するものではありません。当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。