キャピタル アセットマネジメント株式会社

2024年1~7月のインドネシアの輸出入は回復傾向

情報提供資料

2024年8月28日

 インドネシア中央統計局(BPS)の報告書によれば、2024年7月の輸出額は前年同月比6.5%増の222.1億米ドルに達した。7月の輸入額は前年同月比11.1%増加した。2024年1~7月の累計輸出額は前年同期比1.5%減の1,473.0億米ドルとなったが、これは第1四半期に中国経済の減速などの影響を被って低調だったことによる。輸出額の9割超を占める非石油・ガスの月次推移でみると4月以降4か月連続で前年同月を上回り、足元では回復傾向を示しているといえる。2024年1~7月の累計輸入額は同2.4%増の1,313.8億米ドルであった。
2024年1~7月のインドネシアの輸出入は回復傾向

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

 品目別で捉えると、2024年1~7月の鉱物性燃料等と動植物性油脂(パーム油等)の輸出が前年同期比10%を超える減少となった。一方、宝飾品・貴金属(同29.4%増)、ニッケル・同製品が伸長した。同国では高付加価値産業を育成すべく、ニッケルの未加工鉱石を輸出禁止としているほか、その他鉱物資源類の輸出に条件を課すなど、自国産業育成の動きを強めている。
2024年1~7月のインドネシアの輸出入は回復傾向

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

 2024年1~7月の主要な輸入品目としては、機械・機械器具・部品が前年同期比4.3%増、電気機器・部品が同1.6%増となった。これら2品目を合計すると、同期間のインドネシア非石油・ガス輸入額の31.3%、石油等を含む輸入総額の26.2%を占めた。
 非石油・ガスの貿易黒字は159.2億米ドルを維持したが、前年同期比では24.9%減となった。
2024年1~7月のインドネシアの輸出入は回復傾向

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

 国・地域別にみると、中国は引き続き輸出入ともにインドネシアの最大貿易相手国である。2024年1~7月累計の非石油・ガスの中国向け輸出は前年同期比8.6%減少した一方で、国内の経済活動の堅調さゆえに中国からの同輸入が同9.7%増加した。対中貿易収支の変化(貿易赤字の拡大)が貿易黒字縮小の背景にあると捉えられる。
2024年1~7月のインドネシアの輸出入は回復傾向

出所:インドネシア中央統計局(BPS)

以上

免責事項

当資料は、情報提供を目的として、キャピタル アセットマネジメント株式会社(CAM)が作成したもので、投資信託や個別銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。また、CAMが運営する投資信託に当銘柄を組み入れることを示唆・保証するものではありません。当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。