ベトナム観光総局によれば、2024年10月の外国人旅行者は前年同月比+27.6%の142万人となった。2024年1~10月累計ではベトナムへの外国人旅行者数は前年同期比+41.3%の1,412万人を記録した。同期間の国内旅行者数は同+1.8%の約1億人であり、国内外旅行者からの観光産業の総収入は690兆ドン(約276億米ドル)に達したと推計されている。
2024年1~10月の外国人旅行者を国・地域別で捉えると、韓国が約373万人でトップであり、外国人旅行者総数の26.4%を占めた。中国からの旅行者数は約301万人で第2位となり、21.3%を占めた。
同期間の前年との比較では、中国と欧州地域からの旅行者数の伸びが目立っていた。中国からの旅行者数は前年同期比2.3倍であった。欧州地域のうち、ロシアからの旅行者数は同+81.5%、イタリアからが同+54.5%、フランスからは同+30.5%となった。英国、ドイツ、スペインからの旅行者数も20%を超える伸びを示した。
出所(3グラフとも):ベトナム観光総局
外国人旅行者のビザ要件緩和政策が続いていることにより、2024年終盤もベトナムへの外国人旅行者数が引き続き増加するであろう。通年では1,700~1,800万人の外国人旅行者を迎えるという目標(ベトナム文化・スポーツ・観光省)を達成する可能性も高まってきた。2025年には、ベトナムとロサンゼルス(米国)間の観光と映画開発における協力関係のもと、ハリウッドの映画スタジオ関係者をベトナムに招き、撮影のロケーションや観光のサービスをベトナム側が提供することも予定されている。