11月12日、ベトナム国会は「2025年の社会・経済発展計画」に関する決議を正式に可決した。この決議では2025年の主要な社会経済発展目標15項目が定められていた。重要な経済指標に係る目標としては次のものが挙げられる。
数値と画像(チン首相)の出所:ベトナム政府メディア
2024年8月の時点で、ベトナムは2024年の主要な社会経済発展計画の目標15項目のうち14項目を達成していると推定されている。10か月を経過した時点でも引き続きプラスの成長傾向を維持している。
(1) 2024年初9か月のGDP成長率は前年同期比6.82%を記録した。
(2) 2024年初10か月の消費者物価指数(CPI)上昇率は平均同3.78%であり、予想を下回った。
(3) 輸出は引き続き力強く増加し、10か月間の商品の貿易黒字は233.5億米ドルとなった。
(4) 観光業は回復して力強く発展し、10か月間で1,410万人の外国人旅行者を迎えた。
(5) 10か月の外国直接投資(FDI)認可額は同1.9%増の272.6億米ドルとなり、2019年以来最高となった。FDI実施額は同8.8%増の195.8億米ドルと推定されている。
2024年通年のGDP成長率が7%を超えれば、今年の目標15項目はすべて達成となるであろう。シンガポールにある国際調査機関であるASEAN+3マクロ経済リサーチオフィス(AMRO)によれば、2024年と2025年にベトナムがASEAN+3(+3とは中国、日本、韓国のこと)の中で最高の成長を遂げる可能性があると予測している。
人口増加、貿易、外国直接投資、インフラ整備、それらを支える政府の巧みな政策策定と実行があれば、ベトナムは2025年に15の主要目標の大部分を達成することを当社では期待している。承認された成長率目標が達成されれば、ベトナムは経済規模で世界の31~33位にランクされる見通しである。