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第1四半期GDP成長率7.83%、過去16年間最高

情報提供資料

2026年4月8日

 ベトナム統計局(NSO)によると、2026年第1四半期の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比7.83%と推計されている。第1四半期の成長率として、過去16年間で最高の伸びを記録した。

第1四半期GDP成長率7.83%、過去16年間最高

(出所)ベトナム統計局(NSO)

 経済分野別では、農林水産業が前年同期比3.58%増、工業・建設業が同8.92%増(このうち加工製造業は同9.73%増で引き続き好調。公共投資支出の加速により、建設も活発化。)、サービス業はテト(ベトナムの旧正月)期間の消費増とベトナムへの外国人観光客の流入を背景に同8.18%増となった。

 2026年第1四半期には、中東における戦争の激化が世界の平和と安全保障を脅かし、エネルギー価格の激しい変動やサプライチェーンの混乱、インフレ圧力の増大を招くなど、予測困難な状況が続いている。貿易政策を巡る根強い不透明感、自然災害・気候変動の影響も、世界経済の課題となっている。
第1四半期GDP成長率7.83%、過去16年間最高
 4月4日、ファム・ミン・チン首相は2026年3月定例閣議および政府・地方政府オンライン会議を主催した。同会議内で2026年第1四半期の社会経済発展状況を総括するとともに、第2四半期以降の重点課題と対策を提示した。政府は、2026年の二桁成長目標を堅持し、困難と課題を経済構造の改革と競争力強化の機会へと転換していく姿勢を示した。さらに、ベトナム国内企業を発展させ、国内の成長力を強化、外部要因への依存度を段階的に低減し、国家の自立性とともに世界的なショックからの回復力の向上を目指し、以下の重点目標を掲げた。
 1. マクロ経済の安定、インフレの抑制および主要外貨収支の確保。
 2. 科学技術、イノベーション、デジタル変革の推進。
 3. 短期および長期の国家エネルギー安全保障、特に原油と天然ガスの供給確保に注力すること。短期的には、財務省に対して環境保護税や付加価値税、ガソリン、ディーゼル燃料、航空燃料に対する特別消費税に関する複数の規制を公布するための国会決議案の作成要請。長期的には、ベトナム・ロシア原子力発電所建設に関する政府間協定の批准のため、書類の完成・提出の要請。
 4. コスト削減と内部経済の強化。
    • 金融政策:インフレ抑制と連動した慎重かつ柔軟な金融政策の運営。
    • 財政政策:成長支援を促進し、コスト削減と総需要の拡大に注力。
 5. 企業部門のコスト削減。
    • 消費刺激より生産コストの削減を重視。
    • 税金や物流コスト、資本コストの削減など、企業のコスト軽減に向けた解決策。
 6. 公共投資の進捗・加速と効率性の向上。
    公共投資の先導的な役割を確保し、波及効果を高めることで、民間セクターの投資を刺激し、海外からの直接投資(FDI)を効果的に誘致。
 7. 国内企業の育成とFDIへの依存度低減。
    国内企業を成長させ、外資セクターへの過度な依存を低減。
 8. 国内消費刺激策:所得の安定と物価抑制により、持続可能な国内消費刺激策を展開。

 また、チン首相は、4月6日~23日に開催される第16期国会第1会期に向けて周到な準備を各省庁に指示した。具体的には36件の議案・文書(9件の法案・決議案を含む)、人事に係る議案・文書を同会期に提出するため、関係機関と緊密に連携することや、二桁成長目標に沿った計画の策定と実行を要求した。外需への依存度を低減するための取り組みも、持続的な成長に向けた取り組みとして捉えられる。これら施策により、ベトナム経済は今後も堅調な成長を続けていくと期待される。

以上

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