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2024年GDP成長率5.6%は政府目標を下回るも高成長

情報提供資料

2025年2月6日

 フィリピン統計庁(PSA)によれば、2024年第4四半期の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比5.2%となった。2024年通年のGDP成長率は同5.6%となり、政府目標(6.0~6.5%)に届かなかった。
 フィリピン中央銀行では2024年8月に利下げを開始して以来政策金利を0.75%引き下げてきたが、物価上昇率の安定もあり、2025年に合計0.5%の利下げを検討することを2月1日に総裁が表明した。
 主要な経済部門では、第4四半期に製造業等鉱工業が前年同期比+4.4%、サービス業が同+6.7%と成長した一方で、農林水産業が同1.8%減少した。2024年通年の成長に貢献したのは、製造業(前年比+5.6%)、サービス業(同+6.7%)等であった。 個別産業でみて2024年通年の成長に貢献したのは、商業(同+5.6%)、金融・保険(同+9.0%)、建設業(同+10.3%)等であった。
 需要側で2024年通年の成長に貢献したのは、家計の消費支出(前年比成長率+4.8%)、政府の最終消費支出(同+7.2%)、総固定資本形成(同+7.5%)、輸出(同+3.4%)等であった。輸入は同+4.3%であった。家計の消費支出は2023年の成長率(同+5.6%)と比較して減速した。
 フィリピンの経済状態に関するラルフ・G・レクト財務相の発言は以下の通りである。「2024年の成長率は目標を下回っているが、フィリピンは地域や世界で最も成長率の高い経済国の1つである。2025年には国内外の課題が依然として存在するものの、私たちは2025年について楽観的な見通しを持っている。インフレ率の低下により、金利引き下げの余地が広がり、消費を活性化させるであろう。CREATE MORE(2024年11月にマルコス大統領が署名した法人税引き下げや優遇税制を定めた企業復興税優遇法)が効果を発揮することで、フィリピンは投資家を引き付け、より多くの投資が実現すると予想している。」
2024年GDP成長率5.6%は政府目標を下回るも高成長

以上

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