キャピタル アセットマネジメント株式会社

EUへの貿易黒字は過去最高の349億米ドル

情報提供資料

2025年3月17日

ベトナムは全方位外交方針のもと、自由貿易協定を活用して貿易活動を活発化させ、経済成長の推進力としている。そのうち、同国と欧州連合(EU)との貿易は重要な役割を果たしており、ベトナム商品の市場拡大に貢献している。ベトナム税関総局によれば、2024年のEUへの商品輸出額は前年比18.5%増の約516.6億米ドルに達した。総輸出に占めるEU向けの割合は12.7%であった。2024年にベトナムの対EUの貿易黒字は前年比21.9%増の349.3億米ドルとなり、過去最高水準を更新した。

 

 出所:ベトナム税関総局、統計総局
* 2020年以降、ベトナムからEUへの輸出額には英国向けが含まれていない。

 

税関総局によると、2020年8月のベトナム-EU自由貿易協定(EVFTA)の発効以降、ベトナムからEUへの商品輸出総額は約2,000億米ドル程度に達した。ベトナムとEUの輸出入活動の大幅な増加は双方の経済に多くのプラス影響をもたらしたといえる。ロイター報道によれば、世界的に貿易摩擦が拡大する中、ベトナム-EU間の関係を強化するため、欧州の複数の首脳が訪越を計画しているという。
1. EUへの輸出増による基幹産業の振興: EUへの輸出増は、エレクトロニクス、繊維製品、履物、農産物、水産物など、ベトナムの主要産業の成長に貢献したといえる。EVFTAのおかげで、これら製品は関税削減の恩恵を受け、EU市場におけるベトナム商品の競争力が向上したと捉えられる。
2. 投資を呼び込み、経済構造を変革: EVFTAは、EUにとってベトナムへの投資魅力を高めた。2023年までにEUからの累積直接投資額は280億ユーロに達した。再生可能エネルギー、ハイテク、スマート農業分野などへの直接投資はベトナムの経済構造の変革と持続可能性に貢献していると評価されている。

以上


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